世代間思考に対する捉え方

現場

一般的なグルーピング

世代の例え、グルーピングするのにX・Y・Z世代とかある。
   43歳から58歳ぐらいまでをX世代
   28歳から42歳ぐらいまでをY世代
   13歳から27歳ぐらいまでをZ世代
と言うそうだ。
基本はアメリカの世代グルーピングであるが日本でもよく引用されている。

じゃ日本でXYZ世代の特徴を書いてみるとする。

筆者はX世代になるのだが43歳から58歳でも価値観が違う。
私より上は扇子振り回し、1万円札でタクシーを止める。
ブランドものを買いまくり、就職面接で稼ぐなんて羨ましいバブリー世代だ。
それに比べ下の世代はバブルが弾けた後の就職できないロスジェネ世代
就職氷河期時代これが15年ほど氷付けになる。可哀そうな世代だ。
同じX世代でもバブル崩壊前後で全く違う。

結局Y世代は就職氷河期、同時多発テロ、リーマンショックと明るいニュースがない
時代を生きてきた。就職では安定を求め、できるだけお金を使わないコストパフォーマンス重視である。
ここもロスジェネ世代と言ってよいだろう。

要するに失われた30年に育った世代はロスジェネ世代である。

それに比べてZ世代は違うようだ。時間の消費の効率という点でタイムパフォーマンスという概念が出てくる。
X世代、Y世代もデジタルを使うのだがZ世代は使い方が違うようである。仕事でもデジタルを駆使し効率的に業務をこなし余剰時間を業務以外に充てるワークライフバランスが優れた世代だ。
よっておじさんX世代の残業当たり前主義と理解合えないともいえる。
生活と仕事の調和を重んじるQOL世代ともいえるだろう。
タイパ(タイムパフォーマンス)重視も納得できる。
 ※QOL=クオリティ オブ ライフの略である。

一般論では以上の事の様だ。

環境が変える世代特性

■バブリー世代
バブリー世代の環境背景は社会全体でお金が余る時代。お金に困らなかった時代である。就職先も引く手あまた。
社会が異常活性化していた時代である。
よって欲しいもの、足らないものはお金で解決する。遊ぶ時間も確保するために24時間働く人も一部ではいたそうだ。
よって作業増大で工数が足らない場合は社外にお願いする。当時は一時的であったが現在ではこれが平時の業務推進のスタイルとして定着している。
つかえるものは使うイケイケの世代である。

この影響で15年前くらいから派遣市場が伸びた。
色々な解釈ができるが私としてはバブリー世代が管理職になった時期と重なるのは筆者の思い込みであろうか???

なおX世代が中堅になった時に誕生したWindows95である。これが現在のIT化のベースとなった。


■ロスジェネ世代
ロスジェネ世代の環境特性はバブリー世代と対照的にお金がない、就職先も少ない社会非活性化の時代だ。
正規雇用(正社員)になるのも大変、非正規雇用の世代だ。
 →非正規雇用は労働賃金が低い
 →お金を稼ぐため仕事を掛け持ち
 →1日の大半を労働で終わる
 →正社員になる為の学習時間が確保できない
 →非正規雇用で稼ぐしかない。
悪循環の生活が続いている世代だ。
この世代が費用対効果(コストパフォーマンス)を重視しなければならない社会背景があった。
IT活用でも正規・非正規(IT従事者を除く)で二分した。
非正規雇用者は学習時間がない為にIT化が遅れた理由であろう。
ロスジェネ後半世代は学習要領が変わり学力低下が懸念されたゆとり世代と言われる。
しかしまだ会社に対しては昭和の流れを一部継承している者もいた。

■QOL世代(仮)
ロスジェネ世代に比べ対照的なのがQOL世代だ。
まず就活・就職時期にコロナ禍で在宅を経験している。昭和時代の働き方と変わる環境で過ごした。
昭和時代の働き方の特徴は暗黙知をFace to Faceで継承してするスタイル。コミュニケーションをベースにした業務継承である。
その影響で会社によってはマニュアルを整備できていない企業がありギャップが表面化した。
※業務のマニュアル化は過去の経験を形式知した結果で有る為、将来へ向けての考察が立たない場合も多い
でもよく考えるとQOL世代の働き方に一部良き将来の日本が見える。
以下3点がその理由である。

1:生活を楽しんでいる点である。24時間働くバブリー世代とは違って新たなマーケットを開拓している。
 例としてUber Eats・出前館のデリバリーサービス。
 サービスを利用するには手数料がかかる、行って待たなくてよい。コストを掛けても時間をとる行動だ。

2:労働効率の考え方だ。与えられた仕事はこなす。出来るだけ早く終わらせて生活の楽しむ。
  立場によって解釈が変わるが取り様によっては人の可能性の広がりを期待できる。
  会社への忠誠心は薄れるが社会的視野は広がるのではないだろうか?

3:デジタルネーティブである事。
  ITは技術ハードルが高い為、人を選らび差別化が進んだ。
  しかしDXは技術ハードルが低い為にQOL世代も積極的に取り入れ業務効率化を実現しつつある。
  ※DXの特徴としてAI技術がある。業務遂行に於いて作業をAIと分担できる利点がある。

冷静に考えるとこの働き方は欧米の労働者の働き方に似ている。日本も先進国の一般的な働き方に表面上は近づいているのかもしれない。

コメント